ドイツ視察〜ベルリン編〜

長野県建築士会で行われたドイツ視察旅行へ参加してきました。
4泊6日の日程でしたが、複数の都市を巡ったので、
密度の濃い視察旅行となりました。

ベルリンの壁

まずはベルリン編です。
ベルリンは首都だけあって、ビルなども多く”THE 都市”という印象です。
古い建物も多いですが、直線的なビルや、ガラス張りのビルが
目立ちます。

ベルリンの街並み

ガイドさんから聞いた話によると、
ドイツの建造物は、国際コンペにて様々な建築家が競い合って
建てられるので、デザイン性や機能性など、特徴的な建造物が多いそうです。

下の写真は大きなドームが目を引くベルリン大聖堂。
新しいビル群とともに、このようなクラシックな建物も
建っています。

ベルリン大聖堂

ドイツの悲しい歴史といえば、ユダヤ人迫害。
駆け足ではありましたが、ユダヤ博物館も見学しました。

ユダヤ博物館

ユダヤ系アメリカ人のダニエル・リベスキンドが設計した建物で
傷を表したような窓がある非常に特徴的なファザードでした。
建物自体の形状もジグザグしていてとても個性的です。

内部も斜めの床、真っ暗な部屋、傾いた柱がある庭など、
ユダヤの人々の心境等を表した作りになっていて、
博物館の中を歩くだけでも心も体も重くなりました。
こんなに建物から体感的にも気持ち的にもバシバシと何かが伝わってくる
経験は初めてでした。
すごく印象に残っています。

ドイツ連邦議会の議事堂も見に行ってきました。
議事堂は戦争で破壊されましたが、大規模な修復工事を
経て今の形になったそうです。

ドイツ連邦議会議事堂

こちらはイギリス人のノーマン・フォスターが
修復の設計をしています。
この写真だと分かりづらいですが、建物上部に
ガラス張りのドームがあるんです。

ドームの内部はこちら↓
ドイツ連邦議会議事堂ドーム部分

上がぽかんと空いていて驚きました。
ドイツは雨が少ないそうなので、大丈夫みたいです。

ドイツ連邦議会議事堂ドーム下

ドームの下はこんな感じになっています。
その下の方が議会の会場になっています。

建築自体もすごいですが、
「開かれた民主主義の象徴としての建物を作ろう」
というコンセプトのもとに建てられたということもあり、
議会会場もガラス張りで、周りからよく見え、
こんなに玄関から近くて丸見えでいいの?という印象でした。
議会の「透明性」というテーマを建物自体に込めていると
いうお話を伺いましたが、まさにその通りだなと感心しました。

ドイツ版カツレツ

話が逸れますが、議事堂の最上階にあるレストランでランチしたのですが、
メイン料理でドイツ版のカツレツが出てきました。
これがおいしいのですが、大きめの山賊焼きくらいかなり大きく、
男性陣からも大きすぎる。。という声が上がるほどでした。

素晴らしい景色と美味しい料理で、なかなか予約が取れないらしいです。
議事堂にこんな素敵なレストランがあるなんていいなぁ〜と思いました。

バウハウス資料館

もちろん、バウハウス・アーカイブ(バウハウス資料館)にも
行ってきました。
こちらもじっくりとは見ることはできませんでしたが、
バウハウスの歴史や、バウハウスで何を学ぶかということまで
資料館のスタッフの方が説明してくれました。

ベルリンは、機能面もそうですが、デザイン的にも面白い
建築物が多かった印象です。
ドイツでは、新しく建物を建設する場合、総建設費のうち
芸術的な投資に決まった割合の額を割くようにという決まりがあるとのことで、
建物自体もそうですが、内部にも芸術品があったりと、
街全体にアートが多く、面白い街でした。

カイザー・ヴィルヘルム記念教会

ドイツはこの時期、夜10時頃まで明るいです。
夜10時半か11時頃のカイザー・ヴィルヘルム記念教会の様子です。

余談ですが、私はヨーロッパへ行くのは初めてだったので、
なるべく予備知識を入れておこうとネットやガイドブックなどを
事前に見ていたのですが、
ドイツでは、鼻をすするのはNGとされているようなので、
日本の感覚で不意にすすってしまわないかドキドキしました。

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